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糖尿病患者さんの医療費について(1)

平成29年4月改訂版

糖尿病の患者さんからよく、医療費が高いという声が聞こえます。ここではなぜ糖尿病患者さんの医療費が高くなるのか当院での例から簡単にご説明いたします。
それぞれの点数は国によって細かく決められています。
医療費は1点が10円で点数計算されます。3割負担の方は点数に3をかけます。

初診料282点
18〜20時は332点
患者さんの訴えた症状について初めて診療を行った際に算定されます。
再診料72点
18〜20時は122点
明細書発行体制等加算1点
詳細な明細書を無料で発行している場合に算定されます。
※電話で医師に検査結果を聞いたり病状に対する指導、指示をもらった
時は、電話再診料が発生します。
電話再診は72点です。
外来管理
加算
52点
再診時に計画的な医学管理を行った場合に加算されます。
問診と診察をし、その結果を踏まえて患者様に対して
症状の再確認を行い、病状や療養上の注意点などを説明
特定疾患
療養管理料
225点
厚生大臣が定めた疾患(病気)等に対し、治療の計画を立て
必要な指導を行った場合に月に2回算定されます。
(糖尿病・高血圧・高脂血症・甲状腺 等)
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糖尿病患者さんの医療費について(2)

平成29年4月改訂版

4. 検査料

◆手技料25点
採血をしますと手技料が算定されます
◆ヘモグロビンエーワンシーを測ると49点
◆血糖(グルコース)を測ると11点
◆尿検査26点
◆外来迅速検体加算1項目 10点
当日、院内にて行われた全ての検体検査について当日中に結果を説明し、文書により患者さんに情報を提供し結果に基づいて診療を行った場合にそれぞれ10点が加算されます。
◆判断料(144点、125点)
ヘモグロビンエーワンシーや血糖等の採血をすると加算されます。これは検査内容により異なります。
◆CGM700点
皮下連続式グルコース測定

5. 自己注射 インスリン注射を使用される患者さん

◆在宅自己注射指導管理料750点 (複雑でない場合)
インスリン注射を使用されている方に月一回算定
1230点 (複雑な場合)
インスリンポンプを使用されている方に月一回算定
◆注入器加算300点
新しい注射器を処方した場合に加算されます。
注射針加算注射針をもらうときに加算されます。
200点
糖尿病等で1日に4回以上の自己注射が必要な場合
130点
上記以外で注射針を処方している場合
◆血糖自己測定加算インスリン注射を行っていて、血糖値を自分で測定している患者さんに対して測定チップを出すときに加算されます。
1型糖尿病の患者様
月20回〜39回400点
月40回〜59回580点
月60回〜79回860点
月80回〜99回1,140点
月100回〜119回1,320点
月120回以上1,500点
1型糖尿病以外の患者様
月20回〜39回400点
月40回〜59回580点
月60回以上860点

例えば、センサー25枚入りを2つお渡しした場合
 25枚×2個=50枚ですので580点に該当します。
センサー30枚入りを2つお渡しした場合
 30枚×2個=60枚ですので860点に該当します。

1型糖尿病の方は、一度に3ヶ月分までは処方できます。
その他詳細については別途お訪ねください。


◆間歇注入シリンジ
ポンプ加算
インスリンポンプを使用している方に月一回加算されます
2,500点(プログラム付きの場合)
1,500点(プログラム付きでない場合)
◆持続血糖測定器加算プログラム付きシリンジポンプを使用
3,230点
エンライトセンサーを出した時に、個数によって加算されます。
3,200点 (5個以上)
2,640点 (4個以下)
1,320点 (2個以下)
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糖尿病患者さんの医療費について(3)

平成29年4月改訂版

6. 処方箋発行に伴って発生する点数

処方箋発行に伴って発生する点数は
処方箋料+(特定疾患処方管理料)+(一般名処方加算)で成り立っています。

◆処方箋料40点 (内服薬7種類以上の場合)
68点 (内服薬7種類未満のとき)
◆特定疾患処方管理料厚生大臣が定めた疾患に対し処方箋を交付した場合に算定
(糖尿病・高血圧・高脂血症・甲状腺 等)
18点 処方日数28日未満の場合(月2回まで)
65点 処方日数28日以上の場合(月1回まで)
◆一般名処方箋後発品(ジェネリック)が存在する薬について一般名で記載する場合2点加算

例えば、糖尿病で処方7種類未満、28日分処方、一般名で処方の場合
 68点(処方箋料)+65点(特定疾患処方管理料)+2点(一般名加算)
 糖尿病で処方7種類未満、14日分処方、一般名で処方の場合
 68点(処方箋料)+18点(特定疾患処方管理料)+2点(一般名加算)


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糖尿病患者さんの医療費について(4)

平成29年4月改訂版

実際に算定してみましょう。

2型糖尿病
★定期的に通院中、月初めの再診。ヘモグロビンエーワンシー、血糖、尿検査を行う。インスリン使用せず。処方は内服薬3種類、14日処方の場合では、
◆再診料・・・・・・・・・・・72点
◆外来管理加算・・・・・・・・52点
◆特定疾患療養管理料・・・・・225点
◆尿検査・・・・・・・・・・・26点
◆ヘモグロビンエーワンシー・・49点
◆血糖・・・・・・・・・・・・11点
◆採血料・・・・・・・・・・・25点
◆外来迅速検体検査加算3項 ・・30点
◆生化学的検査(1)判断料・・・144点
◆処方箋料・・・・・・・・・・133点
この日の診療点数は、767点
★3割負担の方
767点×3=2,301点 ⇒2,300円
★1割負担の方
767点×1=767点 ⇒770円

1型糖尿病 インスリン強化療法の方
★定期的に通院中、月初めの再診。ヘモグロビンエーワンシー、血糖、尿検査を行う。血糖自己測定を月40回〜59回、注射針(70本入り)を2箱処方、インスリンを1日4回うっており。内服薬は7種類未満、30日処方の場合では、
◆再診料・・・・・・・・・・・72点
◆外来管理加算・・・・・・・・52点
◆在宅自己注射指導管理料・・・750点
◆注射針加算・・・・・・・・・200点
◆血糖自己測定加算・・・・・・580点
◆尿検査・・・・・・・・・・・26点
◆ヘモグロビンエーワンシー・・49点
◆血糖・・・・・・・・・・・・11点
◆採血料・・・・・・・・・・・25点
◆外来迅速検体検査加算3項 ・・30点
◆生化学的検査(1)判断料・・・144点
◆処方箋料・・・・・・・・・・105点
この日の診療点数は2,044点
★3割負担の方
2,044点×3=6,132点 ⇒6,130円
★1割負担の方
2,044×1=2,044点 ⇒2,040円

1型糖尿病 SAP療法の方
★定期的に通院中、月初めの再診。ヘモグロビンエーワンシー、血糖、尿検査を行う。SAP療法中で、持続血糖測定器を4個処方。内服薬は7種類未満、30日処方の場合では、
◆再診料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72点
◆外来管理加算・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52点
◆在宅自己注射指導管理料(複雑な場合)・・・・・・・・・・1,230点
◆持続血糖測定器加算(プログラム付きシリンジポンプ)・・・3,230点
◆持続血糖測定器加算(4個以下) ・・・・・・・・・・・・・2,640点
◆尿検査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26点
◆ヘモグロビンエーワンシー・・・・・・・・・・・・・・・49点
◆血糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11点
◆採血料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25点
◆外来迅速検体検査加算3項 ・・・・・・・・・・・・・・・30点
◆生化学的検査(1)判断料・・・・・・・・・・・・・・・・144点
◆処方箋料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・105点
この日の診療点数は7,714点
★3割負担の方
7,714点×3=23,142点 ⇒23,140円
★1割負担の方
7,714×1=7,714点 ⇒7,710円

1の位は四捨五入します。1点は10円です。
もし、健康保険なく全額自費でお支払いする場合は合計に10をかけてください。


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