薬物療法(2)

2.インスリン療法

 1型糖尿病の人は体内でインスリンを作ることができないため注射で補わなければなりません。そのため、インスリン注射は生涯必要です。
 2型糖尿病でも内服薬が効かない場合にはインスリン注射が必要です。



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薬物療法(1)

食事療法と運動療法を行っても血糖コントロールができないとき内服薬やインスリン注射を使い、健康な
人と同じような血糖の値にすることが薬物療法を行う目的です。
薬物療法が開始されても食事療法と運動療法をつづけることが大切です。

1.経口剤

経口剤は症状によって使用する種類が違ってきます。



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運動療法(2)

3.運動の強さ

運動の強さは最高にきつい状態を100%とすると、40〜60%がよいとされています。40〜60%の強さの運動は人と話しながらでき、次の日に疲労感が残らない程度の運動です。
 運動の強さの目安となるものに脈拍があります。運動の直後に測ってみましょう。運動の直後の脈拍が1分間に110〜120回が目安になります。運動を行う時間は運動後に血糖が下がることから食後30分〜1時間に運動をすると食後の高血糖を抑えることができます。しかし、インスリンの感受性を改善することや、肥満の改善などの効果も目的とするため、継続して運動することが求められます。
 運動を継続できるようにご自分の生活の中で運動時間を計画しましょう。また、運動の効果は1〜2日続くため、週3〜4日運動を行えばいいのですが運動を習慣化するためには毎日行うことが望ましいでしょう。

4.運動するときの注意点

(1) 運動療法を開始する際は主治医と相談し、運動療法を行っていいかどうか、どの程度の運動が適しているのかを相談しましょう。以下の方は運動を始める際は慎重な判断が必要です。
  主治医に必ず相談しましょう。
   ・糖尿病性腎症の方
   ・糖尿病性網膜症で安定していない方
   ・血糖が著しく高い方
   ・狭心症の方
(2) インスリン注射をしている方、経口血糖降下剤を内服している方は低血糖を起こす可能性があります。空  腹時の運動を避け、運動する際は必ず砂糖を携帯しましょう。また、日本糖尿病協会発行のIDカードを携帯しましょう。
(3) 安全な運動のために準備運動と整理運動を行いましょう。
(4) 体調の悪い日は無理せず休みましょう。
(5) 汗をかいたら水分を摂取しましょう。
(6) はき慣れた運動靴をはき、まめを予防しましょう。
(7) 歩くときは交通量の多い道路は避け、明るめの服装を身に付け事故から身を守りましょう。
(8) 炎天下での運動は帽子を着用しましょう。
(9) 一緒に運動する仲間をみつけましょう。
(10) 太っている方は、水泳や自転車での運動が足や腰に負担がかかりません。


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運動療法(1)

運動療法は食事療法とともに糖尿病の治療の基本となるものです。

1.運動の効果

 運動をすると筋肉への血中のブドウ糖の利用が促進され、血糖が下がります。さらに、脂肪が利用され高脂血症、肥満の改善になり、運動を持続することによりインスリンの効果が高まります。
 運動の効果をまとめると、
  (1)血糖を下げる。
  (2)インスリンの感受性が改善される。
  (3)高脂血症の改善。
  (4)高血圧の改善。
  (5)肥満の改善。
  (6)心肺機能を高める。
  (7)生活のリズムができる。
  (8)ストレスの解消になる。

2.運動の種類

ではどのような運動をどの程度行えばいいのでしょうか?運動の効果を得るには有酸素運動(エアロビクス)が適しています。有酸素運動とは体内に酸素を取り入れながら行う運動です。有酸素運動には散歩、ジョギング、水泳などがあります。



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食事療法(2)

3.食事療法の進め方

なにをどれだけ食べればよいか

一日のエネルギー量が決まれば、その枠の中で栄養素を適正に配分します。配分は主治医が行います。
決められた栄養素の中で、皆さんが食べたいものを選んでいきます。
その時に「糖尿病食事療法のための食品交換表」を使うと便利です。
食品交換とは同じ栄養素の中で食品を選ぶことです


糖尿病タイプ


4.合併症予防のための食事

(1)高血圧の予防
 塩分は1日6〜10g 以下にしましょう。
(2)高脂血症の予防
 コレステロールの多い食品を控えましょう。
(3)食物線維を多くとりましょう。
 食物線維には食後の血糖上昇を抑える効果と血中のコレステロールが多くなるのを防ぐ働きがあります。
 毎日の食事で食物線維を多く含む食品をとりましょう。


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